「見守る保育」は難しい、でも楽しい!
「見守る保育」というのは、保育の現場にいるとよく聞く言葉です。
今まで保育士やベビーシッターの仕事をしてきて、「見守る」というのは簡単なようで、実は難しく感じます。
今回は保育の現場の目線で、子育てをする親の目線で「見守る保育」について掘り下げていきたいと思います!
見守る保育とは?
大人が《やってあげる》保育ではなく、子どもたちが《自分で考えて行動できる力を育てる》保育です。これは、モンテッソーリ教育の考え方に似ていますね。
モンテッソーリ教育とは、「子どもには自分で自分を教育する、育てる力がある」という「自己教育法」の考えを根底に考えられた教育法のこと。
大人は「子どもは教えられたことを学んでいく」と考えがちですが、子どもには「自ら考え育とうとする力」が備わっているように思います。
遊び一つでも興味を広げたり、探求心を育てていきます。
大人が口を出してしまうことで、集中が切れたり、興味が削がれることがあるのです。
具体的には?
「見守る保育」とは子どもたちが《自分で考えて行動できる力を育てる》保育のこと。では、具体的に、子どもたちとどう接していけばよいのか。
私自身日々模索しており、ベビーシッターの仕事を通して発見の連続で、
子どもたちから学ぶことも多いです!
簡単な例で言うと、例えば「子どもがブロック遊びをしている」と想定します。
どこをどう重ねたらどんな形になるのか…子どもたちは考えを巡らせて、集中しているとします。そんな時は、そっと近くで見守り、子どもがどのように遊びを展開させているのか観察します。
子どもたちはそれぞれの個性で「そんなやり方もあったんだ!」と驚かされることもしょっちゅうです🙄
そして、子どもたちも「分かってくれている」「大切にされている」という安心感のもと気持ちが安定して「じゃあ次は何をしよう」と次のことを考えられるのです。
決して放任ではない
「じゃあ黙ってなんにもしなくても良い」というわけではありません。
もちろん危険なことや、遊びの中で行き詰っているときに、声掛けやアドバイスをします。思いっきり遊びたいときにはコミュニケーションを。
ここの線引きが少し難しいところですが、子どもが今どんなことを考え集中しているか、困っているか、気持ちに寄り添い子どもの視点で見ることにより、必要な対応が分かってきます。
先ほどの例でもお話した「ブロック遊びをしている子ども」
途中で「ブロックを投げて遊び始めた」としたらどうでしょう…?
子どもは時に、大人の嫌がることをしたがりますよね😂
ですが、「ブロックを投げて遊ぶ」背景には、「遊び方がわからない」「飽きてしまった」「うまく遊べない」など色々な原因があるはずです。
例えば、「ブロックじゃなくてボールを投げよう!」と違う遊びを提案するとします。
違う遊びをすることで気持ちが切り替わることもありますし、そこから「ブロックは投げたら危ないんだ」と分かってもらえるきっかけになったりもします。
もちろんこの提案は、その子によってうまくいったりいかなかったり…
それが保育の難しさであって、楽しさでもあります😊
家庭(親子間)での見守り
今までは、保育現場による見守りについてお話してきました。
親子間でとなると、少し話は変わってくると思います。
子どもに「こうなってほしい」という想いからついつい口を出してしまったり、
家事育児・仕事に追われ余裕がない時だってあると思うのです。
保育の現場で働いていると、あくまで《仕事》であり、時間に限りがあって先が見えるので、ある意味、子どもたちと根気よく向き合えるという環境が整っています。
一方で、家庭で色々なことをこなしながらお子さんを常に見守り、根気強く向き合っていくのは物凄く精神力のいることだと強く感じます。
奮闘されている世のお母さま・お父さま方は本当に偉大です…!
私たちベビーシッターはお子さんのお世話をする仕事ですが、その保護者様・お母さま方の「心の余裕」をつくる仕事でもあると考えています。
以前、育児疲れもあり自分の時間が欲しい。とご依頼いただきました。
サポート終了時には「少し離れたことで我が子が一層愛しく感じた。心に余裕が出来た」とお話しいただき、顔色も幾分明るくなっておられました。
「見守る」保育は子どもにとって素晴らしい関わり方だと思います。
でも、忍耐力や精神力を試されるときもあります。
大切なのは、見守る側も心に余裕を持って接すること。だと私は思います。